エンゲージメントスタッフ
- 経営コンサルタント、PEファンド、事業会社役員経験者など、多彩なプロフェッショナルスタッフを招聘
- 出資者や株主(機関投資家・金融機関)からの出向者受け入れも想定
責任ある株主と リスクを取って挑戦する企業の間の 実りある対話を
信認を受けて仲立ちする
フィデューシャリー・エージェント の時代の扉を開く
日本経済の失われた三十年を回顧・省察すると、経済発展の原動力たるべき企業活動は低迷・停滞を脱せず、その成長力において国際的に見ても多くの先進諸国、新興諸国の後塵を拝することとなり、活性化の糸口を見出すことができない状況が深く憂慮されます。この間、日本企業の活力を取り戻すべく多くの施策が講じられ、制度改革も重ねられてきたものの、日本企業がその成長力、価値の創出力を取り戻すに足る決定打とはなり得ていません。このまま推移すれば、過去に蓄積されてきた我が国の莫大な資産も、新たな富を創造するための資本となって有効に資金循環することなく、半ば塩漬けのまま、その価値を減じていくことが懸念されます。
資本市場改革を通じた投資家(株主)と日本企業の関係の正常化は、その中でも最重要な改革課題とされ、企業の財務的な資本効率意識の向上、ガバナンスの強化につながった一方で、経営の視野の近視眼化、目前の業績主義・形式主義化を助長することともなり、ひいては企業側が短期株主への対応に右往左往する現状を招来したという意味では、功罪相半ばする現状にあると言わねばなりません。結果として、資本市場と企業の間で、企業活動の長期的・本源的価値の向上をめぐる、本来あるべき「実りある対話」が成立しないという不幸な関係が継続すれば、この先も企業の長期的な観点からの創造的なチャレンジは制約され、本来めざすべき日本の企業活動の創造力と成長力の再生を阻害する要因ともなります。
こうした課題認識の下、MFAは、資本市場と企業との間での本来あるべき生産的・創造的対話の成立を支援する媒介(エージェント)となることを企図して設立いたしました。
日本の経済・産業の発展プロセスにおいて、金融機関や機関投資家が果たしてきた歴史的役割は極めて大きく、企業の創造的挑戦を支える支援者/庇護者として機能してきた歴史があります。往時のメインバンク・システムはその象徴とも言えましたが、時代の主流が間接金融から直接金融へと遷移した現代においても、本来ならば、レンダーであるのかエクイティ・ホルダーであるかを問わず、その役割を果たすことが金融機関・機関投資家としての使命であることに変わりはないはずです。
その意味で、資本市場における投資家(株主)として金融機関・機関投資家が負うべき役割と責任とは、一般の投資家とは一線を画する、金融機関・機関投資家ならではの役割と責任でなければなりません。それはもとより、顧客維持のための政策保有株式のようなあり方ではなく、あるいはまた(一投資家としての)直接的リターンの追求という保有のあり方に止まるものでもありません。それは本来、あまねく全株主さらには全ステークホルダーの利益、それらの総体に成り代わる立場、言い換えれば汎株主的な立場からの、企業への関与のあり方でなければならないのです。
MFAは、それこそが本来の金融機関・機関投資家が株主として負うべき「フィデューシャリー・デューティー」(信認義務)であると認識し、その概念の確立と考え方の認知・浸透を、第一のミッションに据えます。
汎株主的な立場から「フィデューシャリー・デューティー」(信認義務)を果たす上で不可欠となるのは、企業への「エンゲージメント」です。「エンゲージメント」とは、対象企業とは異なる視野(第三者的視野)を持ちながらも、対象企業の経営と事業の核心に対して没入する姿勢(関与のあり方)を指します。対象企業の経営の当事者でないながらも、誰よりも経営の目線で思考し判断すること、とも言い換えられます。それはもちろん、現在の経営をただ肯定し味方になることではなく、一方で外部の特定の立場から部分的・断片的アドバイスをすることでもありません。経営と事業の最奥部に迫りながら、経営者と同等の目線から第三者として意見することです。これこそが、「実りある対話」の基礎を成すのです。
金融機関・機関投資家が、ともすれば失いつつあるその「エンゲージメント」の力量を高めて、株主もしくは資金提供者として「フィデューシャリー・デューティー」(信認義務)を果たせる力量を有することが、日本企業による長期的な観点からの創造的なチャレンジを、時に促し、時に支えることが日本経済の成長力を再生するために不可欠なことです。
そのために、金融機関・機関投資家に本来求められる「エンゲージメント」を、ときに受託代行し、ときに補完することで、その力量の向上に実践的に寄与することが、MFAの第二のミッションです。
資本市場と企業が、その不幸な関係を脱することを難しくしている最大の要因は、「実りある対話」をするための争点・論点が、正しく定位・共有されづらいことにあります。何をめぐっての議論なのか、その論点の輪郭が共有されていなければ、株主側からの提案も一面的・断片的・近視眼的なものに陥りやすく、企業側もそれに対して、あたかも場当たり的、モグラたたき的な対応を迫られることになります。
その責は企業側にもあり、多くの企業において自社の本源的・潜在的価値とそれを向上・実現するための思考・指針・シナリオを明確にし、株主に対して信を問うことができていない実情があります。裏を返せば、それを可視化・具現化させることが「エンゲージメント」の本来の意味であり、役割であるとも言えます。
株主シェアがそもそも限定されている金融機関・機関投資家の「エンゲージメント」の意義は、その意味で、その他の広範な株主やステークホルダーが正しくその企業の長期的・本源的価値を認識し、意見表明するに足る、筋の通った経営仮説の提供を企業側に促すことです。それは、株主世論の形成を凝集させる核をつくり出す、リード株主になることだとも言えます。
短期目線の「モノ言う野党株主」と受動的な「モノ言わぬ(言えぬ)与党株主」の狭間で、機能不全になりがちな対話の場を「実りある対話」に変える「モノ言う与党株主」が生まれることが必須であり、それを担える立場にあるのは「フィデューシャリー・デューティー」(信認義務)を負った株主に他なりません。
その責を負う金融機関・機関投資家に成り代わり、実際にその種を蒔く嚆矢となる実践活動を行うことが、MFAに課されるべき第三のミッションです。
MFAは、上記3つのミッションの実現に向け、未だ他に類例を見ないプロフェッショナルなエンゲージメント部隊として設立されました。
コンサルティング、投資、経営実務の経験豊富なエンゲージメント・スタッフに加え、事業戦略、企業法務、ガバナンスなどの分野に通暁した各界の専門家、アカデミック・アドバイザーを集結し、企業に対して総体的に「エンゲージメント」できる体制・態勢を築きます。
「フィデューシャリー・デューティー」(信認義務)を自覚的に認識する金融機関・機関投資家から、株式保有先企業に対する「エンゲージメント」の代行・支援の受託を受け、その実施にあたります。
MFAが実施する「エンゲージメント」成立の必要条件とも言える特性は以下の3点です。
対象企業の経営と事業の核心(最奥)に関与し、経営目線でのエンゲージメントを実施するため、インサイダーとなることを辞さず、むしろそれを前提とする。
委託元となる金融機関・機関投資家によって、エンゲージメントの内容は左右されない。常に対象企業にとって最善と考えられるエンゲージメントを行なう。(同一エンゲージメント先、同一エンゲージメントの原則)
上記1)と2)を実現するため、MFAのエンゲージメントの実践内容は、委託者、株主を含めすべての関係者からの独立性を維持する。
またMFAの利益の最大化を、行動の第一義の目標としない。
こうした「エンゲージメント」活動を通じ、委託者たる金融機関・機関投資家に対し、その「フィデューシャリー・デューティー」(信認義務)の最高品質での遂行という他にない価値を提供し、もって委託者と企業の事業発展はもとより、日本経済が新世紀に相応しい確固たる成長を遂げることへの貢献を企図するものです。
対象先企業の本源的価値(長期的で、マルチステークホルダー全体の富の増大を促す)の向上に向けて、対象先企業経営陣との深度の深い対話を行なう
本源的価値の向上に向けた対象先企業の課題に対して、その課題解決に貢献するプロフェッショナルサービスを提供
企業の本源的価値の向上への取り組みを信認し、賛同する株主を増やすべく、他の外部ステークホルダーとの対話を、必要に応じて行なう
会社概要
名称
MFA株式会社
代表者
代表取締役 石井 光太郎(コーポレイトディレクション出身)
取締役(非常勤) 木村 尚敬(経営共創基盤兼職)
取締役(非常勤) 田中 茂樹(三井住友信託銀行兼職)
監査役(非常勤) 小足 一寿(三井住友信託銀行兼職)
資本金
6,000万円
設立
2022年3月
所在地
本店:〒105-0001東京都港区虎ノ門1-10-5KDX虎ノ門一丁目ビル11階
アドミニストレーションオフィス:〒140-0002東京都品川区東品川2-2-4天王洲ファーストタワー23階
主な事業内容
フィデューシャリー・エージェント事業
株主構成
三井住友信託銀行株式会社:36%
CDIヒューマンキャピタル株式会社:20%
株式会社経営共創基盤:20%
みさきフェデレーション株式会社:15%
株式会社コーポレイトディレクション:5%
株式会社京都銀行:2%
株式会社きらぼし銀行:2%
取締役・事業発起人
代表取締役
石井 光太郎
株式会社コーポレイトディレクション代表取締役
著書紹介
取締役
木村 尚敬
株式会社経営共創基盤 共同経営者
著書紹介
▼出版社コメント
ロジカルシンキング、プレゼンテーション、マーケティング……MBAで教えてくれるような「正統派のスキル」だけでは、現実のビジネスは進まない。本書は、リーダーになるために必要な「7つの裏技」を紹介。「修羅場企業」のコンサルを多数手がけた著者が、実例にもとづき解説する。
社外取締役
田中 茂樹
三井住友信託銀行株式会社 副社長
監査役
小足 一寿
三井住友信託銀行株式会社 エグゼクティブ・アドバイザー
事業発起人
中神 康議
みさきフェデレーション株式会社 代表取締役
著書紹介
▼出版社コメント
「投資家の思考と技術」が経営の次元を引き上げる。
戦略コンサルタント出身でアジア・ベスト・ファンド賞の投資家が語る経営戦略。経営者だけでなく、従業員と株主も金銭的に報われ、アクティビストから身を守れる「みなが豊かになる経営」とは? あまたの経営者が耳を傾ける投資家の思索と提案。
MFAメンバーご紹介
専務執行役員 マネージング・ディレクター
藤村 健一
執行役員 ディレクター
河村 隆
ディレクター
小島 隆史
ディレクター エンゲージメントマネージャー
堀 卓也
エンゲージメントマネージャー
金 燦文
アソシエイト
藤田 啓也
アソシエイト
村田 賢大
リーガルカウンセル
星 千奈津
お知らせ
お問い合わせ
▼出版社コメント
経営コンサルタントとして数多くの企業、経営者と対話を続けてきた著者が語る経営者論。会社という「迷宮」から、経営者はいかにして自由になればよいのか。「戦略」「組織」「M&A」など、聞きなれたビジネス用語の本質を解説しながら、そのヒントを探る一冊。